合格者には常識のお薦めの暗記法1
「暗記は寝る前にやれ。そして翌朝復習を忘れない」
暗記に関して、寝る直前に知識ものを暗記学習し、次の日の朝それを復習する方法を薦めます。
寝る直前に覚えようと努力をしたが、中途半端な状態で、決して覚え切れたとは言い切れない状態で、時間切れで寝てしまい、翌朝になって、昨夜の内容を確認して見ると、自分で驚くほどに良く思い出せるなんてことはよくあります。
これは、人間の頭(脳)が寝ている間に、せっせと、記憶が引き出しやすいように丁寧に仕分けをし、思い出しやすい場所に丁寧にしまってくれるからなのです。脳が勝手(ありがたいこと)に頭の中を整理整頓してくれるからなのです。次項「記憶のメカニズム」を参照して下さい。
ですから人間の脳というものは大変良くできた誰にとっても宝物なのです。しかもその宝物は大変な働き者で、日常起きている時間だけでなく、就寝中も含め24時間働いてくれており、特に就寝中には良く働いてくれるようです。
余談ですが、実際に使われているのは脳のほんの数%だけであり、1パーセントの違いがどんなに大きいか想像出来ないぐらい開きがあり、たとえば現在の脳の活動状態より更に1パーセント多く働かせることが出来たら、不可能と思われる大抵のことが簡単に達成させることが出来るぐらいすごいことだそうです。
ですからそんな、働き者の脳が良く働ける就寝中に働きやすい様、就寝前に働く内容を命令して寝たら効率がよいに決まっています。
ここで結論
「寝る前、リラックスした状態での20~30分間に暗記物を集中的に覚え、起床後10~20分暗記を確認をする」
但し、毎日20~30分間の暗記だけでは受験までに覚えきれないという方もおられるでしょう。その場合には、当日昼間等に(長時間掛けて)覚えた内容の復習という意味合いで寝る前にまとめて20~30分間集中的に復習して下さい。それだけで効果が違います。必ず寝る前に暗記内容を確認(復習)しをし、寝ている間の仕事を脳に命令してから眠ると言うことです。
記憶のメカニズム
人間の記憶には簡単に覚え簡単に忘れる「短期記憶」と確実に覚える「長期記憶」というのがあるそうです。(感覚記憶もあわせ記憶は3つに分類される)
日常的な出来事や、勉強して覚えた情報は、一度「短期記憶」として脳にある海馬というところで整理整頓され、ファイル保管されて、その後「長期記憶」として大脳皮質にためられていく仕組みのようです。
そして「短期記憶」は簡単に忘れてしまい「長期記憶」になって初めて確かな記憶になります。
例えば、とりあえず覚えた電話番号を翌日に思い出そうとしても、普通は思い出せません。でも繰り返し何度も復唱したり、紙に書いたり、言葉に出して覚えると初めて記憶は確かなものになります。ですから短期記憶は簡単に忘れてしまい、長期記憶になって初めて覚えたことになるのです。そして「短期記憶」から「長期記憶」に至る過程で重要な役割を果たしているのが海馬だと言われており、また逆に長期記憶から記憶を引き出す時や、長期記憶を照会する時にも海馬が活発に活動し重要な役割を果たしています。
では、海馬にとっての「短期記憶」がいつ「長期記憶」として大脳皮質にためられるかが重要になってきます。そしてそれは30日くらい過ぎた頃とわかっています。海馬はとりあえず何でも記憶をしていくのですが、忘れるのも早いのです。それはその記憶が「大事なもの」か「大事でないもの」かを峻別し、そうでないものは捨ててしまおう(忘れてしまう)と海馬は判断するからです。
そんな海馬でも、30日くらい繰り返しによって記憶された「短期記憶」は、「大切なもの、大事なもの」と判断してしまうのです。そして、「長期記憶」として初めて大脳皮質にためられてるのです。一度ためられた大脳皮質にとっての記憶は、日本銀行の金庫にしまわれた現金のように安全に確実に「長期記憶」としてしまわれています。こうなれば占めたものです。ですから日本銀行の行員である海馬を信頼させてしまえばよいのです。
ですから、海馬を信用させる為に、繰り返し、繰り返し覚えて下さい。
◎30日は定期的でも不定期でもいいから繰り返す。
また、海馬がだめになると、私たちは新しいことが覚えられなくなり、昔のことは覚えていても、新しいことはすぐに忘れてしまうことになりますので要注意です。海馬はとても繊細で壊れやすくデリケートなものであることを理解しなければなりません。酸素不足なので脳がダメージを受けるとき、最初に海馬あたりがダメージを受けるようですし、強いストレスでも海馬は壊れてしまう性質があるようですので、本当に大事に使って下さい。
ですから暗記学習の時は、深呼吸などで呼吸を整え、リラックスをして臨み海馬を働きやすくすると、効率よく覚えられるということは誰でも納得いただけることだと思います。